怒りのままに父を殺したアジャセ(阿闍世)王が、苦しみを経てその罪から救われていく「アジャセ王の物語」。涅槃経に説かれる阿闍世の悲劇を現代語訳して考察。また、親鸞がこの物語をどのように受け止めたかを明らかにする。
涅槃経』に説かれるアジャセの悲劇全文を、わかりやすい現代語にし、文脈に沿って物語を考察。また、親鸞が『教行信証』信巻でアジャセ王の物語を引用して「救い」の過程を説明していることから、親鸞による「アジャセ王物語」のとらえ方を明らかにする。
鍋島直樹(作者)著、方丈堂出版(出版社)発行